禰寝 茨

ねじめ いばら

「どうして? どうしてこんなにも眠いの……」

【名前】
偽名:禰寝 茨(ねじめ いばら)
本名:「あら……わたくし、誰だったかしら?」

【物語】茨姫

【種族】怪異

【所属】『題名不詳』──ノータイトル

【性別】女

【年齢】15歳

【容姿】
祝福と努力からなる美しさを持つ。

若芽のような黄緑の髪は毛先に行くにつれ緑味が増すグラデーションカラー、
柔らかなウェーブが掛かっている。
葡萄色の瞳はとろりと常に眠そうな雰囲気。

長い眠りについていた影響か血色が悪く、整った容姿は人形を思わせる。
身長152cm。

白と青を基調とした膝丈のドレス、落ち着いた配色だがフリルやレース、
花をあしらうことで愛らしさを足している。
ボンネットで豪奢な印象もプラスして、まさにお姫様。

【性格】
祝福の通り、慎ましく、気立てがよく、賢い。
生まれ持った地位と財産に胡座をかくことなく、王族としての誇りを胸に努力してきた才女。

お淑やかで基本一歩下がって自分以外を立てる動きをするが、
時には前に立ち意見を述べることも出来る勇敢な娘で、
よき妻、よきパートナーとなることに使命感を抱いている。

が、後述する紡ぎ車の影響で慢性的な酷い眠気に襲われており、正常な思考が出来ない。
そのため幼い印象を与えるだろう。
彼女は常に会話と寝言の狭間のような状況で話しており、急に寝落ちてしまうこともよくある。

【武器】
『紡ぎ車』

どこにでも現れる紡ぎ車。
壊すことも焼き払うことも出来るが一時的なものであり、
気付いたら直った状態で出現している。

見たものを惑わせる魅力があり、紡ぎ車に触りたい衝動が湧き上がってくるが、
触れようとすると必ず紡錘が指に刺さる。
痛い。

また、限定的な能力だが何かしらから呪いを受けている者には
抗いがたい強い眠気を与えることが出来る。

無機物の怪異である紡ぎ車を制御することは不可能。
茨姫の周囲に現れるため武器扱いにされているが、彼女が望んで出しているわけではない。

【能力】
『呪われ姫』

茨姫は呪われている。

十三人目の魔法使いに掛けられた呪いは、十二人目に効力を変えられ、
百年の眠りの期間が過ぎ、世界を跨いだとしても尚茨姫に絡み付いて離さない。
その呪いは彼女の身体に影響をもたらした。

髪には茨が混じり、その中でも特に二本長いものがあり、
それらは自分の手のように細かく操れる。
棘は非常に鋭く、ちょっとやそっとじゃ千切れることのない耐久力。
どこまでも伸ばすことが可能で、
敵対者を追い掛け串刺しにして吸い取った体液の色の薔薇を咲かす。

それは茨自体の習性であり、茨姫の意思ではない動きの場合
捕食行為を止めるにはそれなりの精神力が必要。
ある程度の知能があるようで、その方が都合がよいからと判断し敵対者を
襲っているだけであって、決して茨姫の味方というわけではない。

また、彼女は異様なまでの眠気を抱えている。
気を許し寝てしまえば数日眠ったままということも多々あり、
起きている状態でも寝惚けていることが多い。
まともに起きていられるのは数か月に一度の頻度。

【備考】
グリム童話版の茨姫。
百年の眠りから覚め王子と結婚した後の世界線から来ており、
記憶と異なる年齢や状況に疑問と困惑を抱いている。

また、名前を持たず王女という役割名しかないこと、
元の世界ではそれに対する違和感が一切なかったことに気付き、
誰かに言われずとも自分が創作上の存在と勘づいた。

現在は転送当初戸惑っていた際に助けてくれた少女の指示に従っている。
少女の願いを叶えることを第一の目的としているが、
カンパネラと接触した場合には思考に変化が訪れるかもしれない。


Picrewのmagicdoll*maker様をお借りしました。