木花之佐久夜毘売

このはなのさくやびめ

【名前】木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)

【性別】女

【種族】神

【神社】深川神宮等

【容姿】
容姿は自在に変更可能だが、どんな姿であろうと誰もが振り返るような絶世の美女。
時代や場所にあった姿となるので古い時代の時の容姿とは結構異なるとは本神談。

黒髪、毛先に向かうにつれ薄紅色が混じる。
前髪は真ん中分け、後ろ髪はセミロングで一部の髪がお団子のように結われている。
長い睫毛に縁取られた垂れ目は若草色。

お団子は花簪などで装飾され、頭頂部には冠、
側頭部からは飾りが吊られていて丁度額の中心に来るように調節されている。

アレンジという名の魔改造をされた十二単擬きを着用。

【性格】
朗らかな気立てのよい女性。
大抵のことは何を言われようが許す大らかさを持つが、
それは小鳥が囀っているのを聞いて可愛らしいとしか思わぬ感覚と同じである。

その分対等な立場に置いた際は割と細かいところで怒る。
基本的にふわふわと柔らかく微笑んでいるので誤解されがちだがかなり気が強い質。

【神威】
自らの名から、桜の生成と操作。

樹木も花弁も操作可能。
普段は手や足の代わりに使うことが多いが、
相手を根で包み込み養分としたり花弁で体を斬り裂いたりなどの攻撃的な使い方も出来る。
桜の木全体を出すことも一部分だけ生成することも可能。
しっかり操作出来るのは半径100m以内、
それを超えると根があらぬ方向へ伸びてしまったりと事故が発生する。


火中出産のエピソードより、火と水の生成と操作。
表裏一体染みている為に一つの神威として扱っているが、別々に貸し与えることも可能。
高御門雨月の上位互換。
水の場合状態変化が可能な点は同じ。
量、大きさ、形状、速さ、出力、全てにおいて自由自在。

しかしそれも目視可能範囲内であればのこと。
制御範囲自体は半径300mだが、
一歩視界から外に出ればそんな精密な制御は鳴りを潜め普遍的なものへ。

【備考】
知名度の高い神であり尚且つ比較的契約相手が多いため、
呪術師に落ちた人間のことは容赦なく切り捨てる。

また、彼女との契約の影響か、はたまたわざとそういう者を選んでいるのか、
契約者には夭折の天才が多いと囁かれている。

【SV】
『わたくしは木花之佐久夜毘売……まあっ、そんなに緊張なさらないで?』

『子猫のようで愛らしいわね。
貴方の力では、神の身に傷を負わせることなんて出来ないというのに』

『あら、少々おいたが過ぎるのではなくて?
わたくし……貴方が排斥される未来なんて望んでいないのよ、可愛らしい契約者さん』

『人間も悪魔も、意見の押し付けをする輩はどうにも好けませんの。
折角言葉を持つのですからよくよく話し合わなくては。ねえ?』

『……残念だわ、お前はそういう子だったのね。
道を外れた子に与える力などありません』

【???】

〝コノハナノサクヤビメ〟は複数存在する。

木花之佐久夜毘売を幹とするならば、他の名は枝と言えよう。
それは分霊の概念にも近いかもしれない。

神霊は無限に分けられるとされ、分霊しても元の神霊に影響はなく、
分霊も本社の神霊と同じ働きをすると言われている。
その分けたもの一つ一つに多数ある自らの呼び名を振り当てた結果が現在の彼女。
容姿が不定形で定まることがないのも、その影響かもしれない。

樹木の枝の一つが折れたところで問題がないように、
分霊が堕ちたとしても気付くことはないので、
いくつか有名でない名を受けたものがひっそりと天降りしている可能性は否定出来ない。

桜の名を持つ彼女だからこそ出来た、否、やらかしてしまったことだろうか。

【名前】木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)

【神社】深川神社

【容姿】
切り揃えられた前髪に顎のラインまでのショートボブはアッシュピンク、
アイシャドウに彩られた少々吊った目はエメラルドグリーン。

白い花飾りから赤い折り鶴型の飾りが垂れ下がっているピン留め。
生成色に桜柄の着物を着用。
稀に出来心か何かか、セーラー服やワンピースなどを身に付けることも。

【契約相手】
一条 凛(いちじょう りん)
背後:れん

彼の故郷は田舎だが、その分桜並木などがある自然豊かな町で、
春になると満開の桜が咲き乱れる。
なので彼は自分の故郷を誇りに思っており、桜の女神ということで彼女と契約した。

彼のみ彼女の姿を見ることが出来て、彼女は着物を着ており、ショートボブの姿である。
また、彼と親しくなると見れたりするのだとか。
ただ彼も彼女がいつ現れるのかが分からず、言葉通り神出鬼没らしい。

【神威】
『サクラサクラ』
彼の武器は木花咲耶姫から貰った刀である。
桜刀(おうとう)。

攻撃するたびに出る桜の花びらは敵の体力を微量に削っていく効果がある。
本来の攻撃プラスアルファなのでダメージは感じないものの、徐々に体力を奪っていく。

【代償】
月に一度自然豊かな場所に行かなければならない。
更に木花咲耶姫の要望で一度行った場所には行けない仕組みになっている。
そのため、月一となると行く場所がどんどん限られてくる。

ちなみに行かなかったり忘れたりした場合、
その月は神威を剥奪されるため、絶対に忘れてはならない。

自然豊かな場所であればどこでも良いのだが、
彼の故郷と同じくらいの桜を堪能することが出来ると神威の威力は上がる。